大人になってからバレエを始める方を20年程指導させていただいて私が何となく感じたこと。
習い始めの1年くらいは全てが新しい事でわからないまま過ぎる。
その頃はいろいろなステップを覚えたり、出来る事も増えていき、ハマる人はハマる。
もしかしたら、ここが一番楽しい時かも。
初心者だから出来なくて当たり前、練習すれば上手くなる、夢は膨らむから。
3年くらいである程度解るようになる。
トウシューズを履きたい、舞台に立ちたいと思う人はそこを目指し、健康の為や単にレッスンをしたい人はそのままで、二手に別れる。
ある程度年数が経つと同じ時期に始めた人と少しずつ差が出来る。
発表会での位置や役で何となく感じる事も。
人との競走意識は力になるけど、人と比べると辛くなる。
みんなそれぞれに出来ないながらも長所があります。
身体の線の綺麗な人、柔軟性のある人、音感の良い人、表情の素敵な人、体力筋力のある人、回転が出来る人、努力の出来る人等。
バレエは芸術なので絵画や音楽と同じで、鑑賞する人の感性に届ける物だと思います。
人と比べていては自分の絵は描けないし、詩や小説も書けない。
バレエを踊るのも同じではないでしょうか。
クラシックバレエなので、当たり前に基本に忠実に踊る事を練習するわけですが、その自分の目標に向かう道は自分だけの道、どんな回り道でも、休憩しながらでも、寄り道しながらでも、自分のペースで楽しく歩いて行って欲しいなあと思います。
辛い時にそれでも辞めずに続ける人は本当にバレエが好きな人だと感じます。いつか花開く時が来ます。一緒に頑張りましょう。